わたしたちらしく。

ひとりむすめのroさん。不登校をきっかけに、HSCや不安障害、愛着障害、感覚過敏、特性などなど、いろんなことがぽろぽろとわかってきました。

WISC-IVの結果

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小学校2年生、去年の7月に、元夫の再婚をきっかけに反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)⇒不登校になり、秋からは保健相談室で過ごしているむすめ。心理カウンセリングに通い始め、知能検査WISC-IVを受けることになりました。

むすめはもともと不安の強い子でしたが、反応性アタッチメント障害とともに、不安もとても強く※なっています。そこでWISC-IVの結果では、不安に対する支援例についてもコメントをいただいています。

 

※ママがいないとこわい、学校がこわい、外がこわい、バスや電車がこわい、男の人がこわい、怒鳴り声やおこる表情がこわい、家の中での物音や暗闇もこわい…本当にいろんなことに不安や恐怖を感じてしまいます。。。

FSIQは133

「疲れたけど楽しかった!」と言って、もどってきたむすめ。

心理士の先生も、「しゃべり方はおっとりとしていて、ふわふわした印象だけど、課題には落ち着いて、集中して取り組んでいました。難しい課題も「無理ー!」と言いながらも、楽しみながら最後まで取り組んでいましたよ。」とおっしゃっていました。

そして、結果は以下の通りです。

 

FSIQ:133(7歳10ヶ月)

・言語理解VCI:131

・知覚推理PRI:124

・ワーキングメモリーWMI:120

・処理速度:118

 

全体的にバランスはわりとよいそうです。ただ細かく見ていくとアンバランスな部分もあるとのこと。それぞれの項目でコメントもいただきました。

 

◆言語理解

言葉の意味や説明、ことばで考える力、社会常識やルールの理解など、8~10歳相当。

⇒支援例:言語理解の能力が高いため、言葉や文字にしてルールや目標を立てることで、見通しを立てると安心して取り組めるのでは。不安や不快を感じやすくマイナスイメージに陥りやすい傾向。なるべく気持ちを言葉で伝えわかってもらうと安心感が増します。

 

私見)11ヶ月から言葉を発しはじめたむすめは、2歳の頃には普通に会話していて、「早く英語習わせた方が良いよ!」とよく言われていた記憶があります。

そんなむすめは今、ちょっとニュアンスが変だと感じると、わたしの話し言葉を細かく注意するほどに成長しています。。。(笑)なので、この結果は「なるほど~」と思った次第です。説明もしっかり出来る方だと思います(長いけど。笑)。

一方で、言葉の融通があまりききません。これまた話が苦手なわたしが、的確な伝え方ができず、ちょっと間違った言い方で伝えてしまうと、「なんとなく汲み取る」ということができなくて、「意味がわからない!」とよく怒られます。。。

ただ、気持ちを伝えるのは、大の苦手。先回り思考で、気持ちを伝えても分かってもらえないかも。ママを悲しませちゃうかも。と考えてしまい、言えずに癇癪になってしまいます。気持ちが声にできればね、、先生のおっしゃるとおり気持ちも楽になるとは思うんですけどね。。。

 

◆知覚推理

見て理解し考える力。下位検査にややアンバランスあり。視覚や空間認知、図形的把握の力が高く12歳相当。視覚的概念化も同じく12歳相当。反面、パターンを理解し予測する力はやや苦手で10歳相当。

⇒支援例:本人の強い不安を解消するためにも、写真やイラスト、具体物など視覚的に理解しやすい物を使って、見通しを持ちやすくすると安心感を持って取り組めるでしょう。

 

私見)12歳相当という内容に驚きです(というか相当年齢が出ること自体にも…)。聴覚優位と思っていたので、視覚がこんなにも強いことがわかってびっくりしました。

でも、相当細かい模写をすること(でもイライラする 笑)や、丁寧に立体の箱を作り上げたりするので、平面だけでなく、空間認識も強いのかな、と思うところはあります(わたしは空間が全くだめ。笑)。一方で、直感で認識する子なので、パターン系は苦手なのかなぁと思いました。

でも、これだけ視覚認知が強いのに、なんで漢字はダメなんでしょう?

 

◆ワーキングメモリー

聞く力・聞いたことを覚える力。8~9歳相当。聴覚教示による算数的処理の力は8歳相当。

⇒支援例:大切なことはメモを取る。カレンダーなどに予定や計画を立てて、視覚化していくことがよい。

 

私見)普段接していて、むすめは聴覚優位なものの、記憶力はそんなに良くない感じがしています。好きなものはとことん覚えるけれど、持続力はそんなにないような。。。

九九は楽しかったので、ひとつの段を数回歌いながら唱えて覚えてしまいました。一方で、算数の足し算は未だに指折り数えています(足し算もパターンで覚えちゃえばいいのに。と悶々します。苦笑)

なんとなくですが、彼女の場合、聞くだけでなく歌や動作、視覚とセットにすることで、ワーキングメモリーを補っている感じがします。

年中の劇では、最初から最後までナレーションをひとりで全てこなし、友だちの台詞も全部覚えていました。タイミングもばっちり。これも、聴覚+動作(視覚)のセットです。

ちなみに母親のわたしも、聞いたり見たりするだけでは覚えるのが苦手で、セットで覚えるタイプです。勉強では、声に出したり、書き出したり、友だちに教えたりしながら覚えました。ピアノは、楽譜は殆ど覚えていません(笑)。楽譜は音符のバランスを見る程度で、あとは音と手の動きで覚えます。そうすれば20年前の曲でも弾けます。新しいことは中々覚えられません。買い物するものも全部メモります。これは、年ですね。。。(笑)

むすめとわたしでは覚え方は異なりますが、聞くだけで記憶できるタイプではないようです。

 

◆処理速度

課題をこなしていく作業スピード。個人内バランスでは苦手とする分野。形を判別、形を捉えて模写する力は7歳~8歳相当。

⇒支援例:水準としては問題ないが、自分が思うほどスキルが伴わず、本人がもどかしさを感じている可能性あり。共感しながら、小さなことでも褒めたり、書き取りで形にこだわり何度もやり直す場合は、やり直す回数を制限する工夫も必要かも。

 

私見)「自分が思うほどスキルが伴わない」というコメントに、激しく納得!

頭の中ではぐるぐると一生懸命考えているのに、気持ちを言葉に出して伝えることや、きちんと字を書き出すなどのアウトプットは、かなり苦手で辛そうだと日々感じています。

絵や工作などの直感的な作業はすごく速いのに、そのギャップはなんだろなぁと思っていました。でも、よく考えたら絵や工作は自由にやれるからかもしれません。決められたことを模写するのは、精度を上げすぎてしまうので辛いのかも。

漢字が上手く書けないのもここに理由があるようです。

まず、知覚推理が高いので、認知はきちんとできますが、高すぎる故、頭の中での理想がかなり高くなってしまいます。それなのに、処理速度が比較して低いため、想像した通りには上手にきれいに書けない。上手く書けずに、何度も何度も書き直して、挙げ句の果てに癇癪を起こす。。。想像と認知のギャップで本当にしんどいと思います。そりゃ自己肯定感も下がってしまうだろうな。。。

支援例では、やり直す回数を制限。とありますが、、制限したらさらに癇癪が酷くなるような気もします(苦笑)。

またむすめは、ストレスが溜まると、「うーうー」唸って言葉を発することができなくなったり、「なんて言ったらいいかわからない…」という苦悶の表情となります。単純に「〇〇がいやだ!!!」と言えない辛さは、ストレスによる処理速度の更なる低下も関係しているのかもしれません。

 

と、WISC-IVのフィードバックはこんな感じでした。先生は「これだけ高いIQだと、色々生きづらかっただろうね。」とおっしゃっていました。

 

これからがスタート!のはずが、一変。

こうして、むすめがギフテッドであるということがわかりました。

前回のPARS-TRの検査結果で自閉症スペクトラムとは判定されなかったものの、すぐ切り替えがきかなかったり、字へのこだわりの傾向などから、「自閉症スペクトラムの要素はあるかもね。」とも言われました。

むすめがどういう特性を持っているのか、少し紐解くことができてちょっと安心しました。反応性アタッチメント障害や不安が強いことも再確認でき、次は対処の相談です。「さあ、これからどう取り組んでいきましょうか!」とどきどきしていたところ、期待は一変。

 

先生からの言葉は、

 

「このようにIQの高い子へのアプローチは、わたしにもわかりません。アタッチメントや不安に関しては、お母さんとの寄り添いを続けてください。学校への取り組みも今まで通りでよいです。とりあえずコレでフォローは終わりです。」

 

と。

 

へ?終わりですか?

学校にまだきちんと行けるようにもなってないし、パパへの悲しみも続いているし、ママからも離れられない。バスにも電車にも乗れないほど強い不安に苦しんでいるのですが。。。苦笑

 

こうして、思いも寄らぬ形で心理カウンセリングは終わりを遂げました。。。

何でかなぁ。。これからがはじまりなのになぁ。。凹みました。。。

 

でも今回のカウンセリングで、ギフテッドや自閉症スペクトラム、アタッチメント、不安障害、強迫概念…色々と言葉があがってきたことで、納得出来る部分もあり、やっと自分で調べるきっかけができました。 

特にギフテッドの特性については、むすめの日常に合致するところが多く、すでにとても参考になっています(詳細はまた別記事で)。

これからも、教えていただいたむすめの特性をもとに、可能性のある支援を求めて、学校、通級、病院などなど、継続して調べ、相談していこうと思います。

 

今まで、むすめが抱えてきた生き辛さやもどかしさに、これで少しは寄り添えるかな。